名言「今年はRubyが来る」を振り返る
小室:もともとはだから、どういうのが? 一番その言語の好きな趣味も含めて、ハッカーとしての趣味も含めて。
SAM:あの、本当に個人的な趣味だったら、関数型言語。しかも静的型付け。
小室:関数型言語・静的型付け。
SAM:静的型付けのあの、モナド。
小室:僕はちゃんとわかってますけど。でも、難しいよね。やっぱり一般的に、関数型言語で静的型付けでモナドでって言われてもね。
SAM:そうですね。
小室:すっごいプログラミング言語って、細かいんだよね。別れてるのね。
SAM:でも、同じ関数型言語の中でも、またジャンルが別れてるし。
小室:例えばどういう言語なんですかね?一つ挙げたら、もうこれだったらこれ書けなかったら、ハッカーではないってぐらいの。
SAM:ああ、あの、言語名とかでいいんですか?
小室:まあ、プログラムでもソフトでも言語名でもいいし。
SAM:Haskellとか。
小室:マイナーですね。
SAM:マイナーもいいとこですね。それでいったら、あの、Pugsってあの、Perl6処理系の。
KOO:スクリプト言語とかだよね、最近でいったら。
SAM:最近はやってますね。
小室:マニアックですよね。今のチラッと聞こえたPerlとかのなに? ああいう言語、Pascalとかですか?
SAM:Pascalとか、あの、Javaとか。C++なんかもう大好きですね。
小室:シー・プラス・プラス。
SAM:あのへんの言語を、関数型っぽく。
小室:ミックスしたりとかが一番。もう最高に書き易いと。
SAM:ええ。
小室:ちょっとね、あの最近、もうだんだんオブジェクト指向なんて呼べない言語には、なってきましたけどね。
「僕はちゃんとわかってますけど」って言いながら、小室は多分ほとんど全部わかってない。
Haskellを「マイナーですね」と言ってしまうと、そもそもモナドって何よ? って話になる。モナド=Haskellだろう。まあ、それはいい。
スタンダードの言語を挙げて説明しようと試みるSAM。挙げた言語は、クイーン・オブ・Haskell、Audrey TangのPugs。そんなSAMだが、途中で小室の知識程度を思い出したのか、PugsよりはPerl6の方が有名であることに気づき、親切心からその名も一緒に挙げている。
しかし、Perlのバージョンすら知らなかった小室は「Pascal?」と反応。違います。
もっとコンテンポラリーな業界用語ならわかるだろうと、気を利かしてスクリプト言語を持ち出すKOOに対して、小室は「マニアックですよね」と返答。
今となっては影が薄くなったが、当時のPerlは、Unixのシェルスクリプトに抜擢され、2ちゃんねるやライブドアのCGIをばんばんやってた売れっ子言語。当時のIT業界の人間なら当然知っている名前。おそらくクヌース先生だってその名前を知っていただろう。全然マニアックじゃないよ。
さすがに、これではトークにならないとあきらめた二人はC++とかJavaとか、小室でも知っているであろう単語を並べて「あの辺を関数型っぽく」とか、もうやる気ゼロのトークに移行(笑)。
でも、そうは問屋が卸さない。極めつけのひとことを小室が吐く。
「もうだんだんオブジェクト指向なんて呼べない言語には、なってきましたけどね」